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スーパー耐久シリーズ2024 Rd.2 富士24h

ARS Staff

更新日:2024年8月13日

A DRIVER 

浅野 武夫 

B DRIVER 

伊藤 慎之典

C DRIVER 

三上 和美

D DRIVER

上村 優太

E DRIVER

芝 叔和

F DRIVER

近藤 尚史

5/24 予選

4/21 決勝

順位

7位

4位

結果詳細

​浅野 2.00.566

伊藤 1.59.706

​浅野 124周

伊藤 126周

三上 98周 上村 157周 芝 95周 近藤 46周

【フリー走行・予選】


2024スーパー耐久シリーズの第2戦、富士24時間レースは5月24日~26日に開催された。チームは昨年11月の富士4時間レースで速さを見せたマシンセットをベースに、5月8日の合同テストでWedsSport GR86のリアにはSARD Racing様協賛のSARDダンパー(モーションコントロールビーム)を装着。また、ウイングステーも新しいものを試し、セットアップを煮詰めてサーキット入りした。


水曜日のスポーツ走行枠ではフロントにもSARDダンパーを装着、NEWエンジンの慣らしから始まり、木曜日の占有走行ではエンジン回転を上げつつ夜間占有走行も利用してサスペンションを中心としたマシンセットアップと、Cドライバー三上、Eドライバー芝、そして今回Fドライバーを務めるSARD Racing代表、近藤のマシン習熟、タイヤライフ確認を行った。

タイヤが昨年の市販ラジアルからスリックへと変更となった影響もあり、昨年と比較して各チームのラップタイムが特に決勝で平均1秒~1.5秒程速くなると思われた。チームは決勝レースを見据えてアンダーステアを感じにくく、ガソリンが多いときのフィーリングが良く、タイヤへの攻撃性が低いセットへとマシンセットアップを進めた。夜間占有走行では今回Dドライバーと務める上村が50周走行のUSEDタイヤで2周アタックを敢行。エンジン回転上限を24時間決勝想定の7000→7200回転へと上げて1分58秒台を記録し、チームは一発の速さでも戦闘力を感じて予選を迎えた。

予選結果はA・Bドライバー合算で7位。原因は回転上限を7000縛りとしたことであり、C~Fドライバー予選では燃料を多めに乗せてUSEDタイヤで走行、あくまで決勝を想定した状態で各ドライバーの習熟を行った。


【決勝】

今回の24時間の決勝レースは、昨年と同様に給油は容量20Lの指定給油ボトルを使用。1回のピットストップでの最大給油量は3本60Lまで、また110秒のピットストップが課せられることとなる。事前テストとレースウイークでのタイヤライフとピットストップ時間を勘案すると、ドライタイヤをダブルスティントとするメリットが出ないため、今回の基本戦略はボトル3本満タン給油+タイヤ4本交換を基本として、24時間を6人のドライバーで計16~17スティント繋ぐことになった。

また、Aドライバーの最低運転時間である15%以上をこなすため、浅野は3時間36分以上の走行が必要となる。15時00分、気温22℃、路面温度33℃ドライコンディションで24時間の決勝レースは始まった。今回のスタートにはCドライバーの三上を抜擢。三上は決勝前のウオームアップ走行も担当し、マシンの感触をしっかり掴んでいたこともあって、ローリングスタートからコンスタントに2分1秒~3秒台でラップし、前を行く216号車GR86 を追いかけてゆく。

216号車はトラブルからか燃料をこぼしながら走行していたものの、三上は状況をしっかりと見極め5周目にはオーバーテイクして6位へ浮上、さらに8周目には66号車ロードスターRFをオーバーテイクし5位へと浮上した。三上は2分1秒~4秒台で周回を重ねつつ前を行く60号車GR86を追う。しかし60号車塩谷選手も速くなかなかその差縮めるにはいたらない。15周目、100RでST-ZクラスのポルシェとWedsSport GR86の左フロントが接触。三上はすぐに無線でチームに状況を伝えた。チームはひとまずそのまま走れると判断、三上は2分2秒~4秒台で慎重に走行を重ねた。

52周目、三上はピットインして近藤へと交代、タイヤ4本交換とボトル給油3本でピットアウトした。近藤は5位でコース復帰すると、初めてのS耐決勝レースを2分3秒~4秒台で慎重に走行した。周回を重ねるごとに上位クラスとの混走にも慣れた近藤は46周を走行、98周目にピットインして浅野へと交代した。浅野はタイヤ4本交換とボトル給油3本でピットアウトしたが、タイヤ交換の際、左フロントのハブボルトが1本折れてしまった。

浅野はマシンを確認しながら走行を重ねたが、浅野に代わって30周の128周目に駆動系に違和感を覚えて急遽ピットイン。そのまま10分間のメンテナンスタイムに入った。チームはハブボルト2本が折れているのを確認すると、ハブ交換、ボトル3本満タン給油とタイヤ4本を交換、ドライバーは浅野から芝へと交代してピットアウトした。

芝は安定して2分2秒~4秒で周回し、148周目には2分1秒台を記録する。

各車にペナルティやトラブルが出始める中、芝は51周を走行して179周目にピットイン、上村へと交代してタイヤ4本交換とボトル給油3本でピットアウトした。上村は走りだしてすぐに2分0秒台をマーク、0秒~2秒台で周回を重ねた。209周目には1分59秒台も記録した上村は、45周を走行して224周目にピットイン、伊藤へと交代してタイヤ4本交換とボトル給油3本でピットアウトした。伊藤も走りだしてすぐに2分1秒台をマークするが、5周程すると霧雨が降り始め、やがて路面はセミウエットコンディションとなった。

天気予報サイトのレーダーに雨雲が映らないコンディションで、雨が降り続ける時間を読みにくい状況のなか、伊藤はドライタイヤでセミウエットコンディションを2分4秒~5秒台で周回し、前をゆく60号車に1周5秒以上のペースで追いついていく。やがて路面がウエットコンディションとなると、伊藤のラップタイムは2分10秒を下回るようなるが、それでも60号車を大きく上回るラップタイムを重ねる。

伊藤とチームで無線の議論を重ね、ドライタイヤで走り続けるマシンもあるなか、チームはピットインを決断。255周目にタイヤをウエットへ交換し、ボトル3本満タン給油でピットアウトした。伊藤は2分10秒~12秒台で安定して周回を重ねる。295周目、ピット作業違反によるペナルティを受けたばかりの60号車GR86が300Rでクラッシュ、FCY導入となり伊藤は4位へとポジションアップした。徐々に路面コンディションもよくなり、2分10秒を切るラップタイムも出始めた伊藤は、合計81周を走行して305周目にピットインして上村へと交代。ウエットタイヤ4本を交換し、ボトル給油3本でピットアウトした。

上村は変化する路面コンディションへ合わせてタイヤマネジメントしつつ2分9秒~12秒台で走行を重ね、340周目にピットインしてボトル3本満タン給油すると、タイヤ交換なしでピットアウトし、ラップを重ねた。374周目、上村はFCYが出そうなタイミングで急遽ピットイン、浅野へと交代してウエットタイヤ4本を交換し、ボトル給油3本でピットアウトした。浅野は乾いていく路面に対応しつつ走行を重ねるが、路面コンディションが徐々にドライになるにつれてタイヤが厳しくなり、402周目にピットインしてタイヤをドライ4本へと交換し給油なしでピットアウトした。浅野は2分4秒台で走り始めると2分1秒台までラップタイムを上げ合計52周を走行して426周目にピットインし芝へと交代、タイヤをドライタイヤ4本へ交換しボトル給油3本でピットアウトした。芝も2分1秒~4秒台でラップを重ねたが、ピットがマシンにオイル消耗とオイル漏れの疑いに気付き、エンジン・ミッションオイル交換を決断。470周目にピットインしてオイル交換を行った。

約16分の作業でオイル交換とボトル3本満タン給油とタイヤ4本を交換、ドライバーは芝から三上へと交代してピットアウトした。しかし、三上はコース復帰した翌周、ペナルティストップ60秒を消化することとなった。これは、伊藤の夜間スティントが最大運転時間を約6分オーバーしていたための裁定で、このペナルティストップにより三上は5位216号車GR86に2周差まで追いつかれることとなった。しかし三上はこの状況でも落ち着いて2分1秒~2秒台でラップを重ねてゆく。516周目に三上は伊藤へボトル3本満タン給油とタイヤ4本交換で交代し、561周目に伊藤は上村へと同じくボトル3本満タン給油とタイヤ4本交換で交代し、各ドライバーは安定したラップタイムを刻んで216号車 GR86を寄せ付けず、4位の座を確実なものとしていく。604周目、上村はピットインしてボトル3本満タン給油とタイヤ4本交換し、最後の1時間20分程を浅野に託した。浅野は最後のスティントを攻めながらもマシン労わってドライブ。そして15時02分、WedsSport GR86はTOTAL646周を走破し4位で24時間レースのチェッカーを受けた。


チーム監督コメント

浅野 真吾


「富士24時間は特別なレース。

走りきるマシン、戦いきるチームワーク、

そして運…

不安はあるが、全てを信じる。

覚悟持って挑んだ2024年24時間は表彰台には1歩及ばずも、大きなトラブルなく完走!

ドライバー、チームスタッフ、そしてスポンサー様、応援してくれた皆様に本当に感謝です!

モニターに映るWedsSportカラーのマシンを走らせられている事に改めて嬉しく思います。

次戦こそは更に良い成績を残せるように頑張ります!

ありがとうございました。」




ドライバーコメント

浅野 武夫

「毎年の24時間レースは不安の有るもので、トラブルが起きないか、他車との接触が起きないかといつも考えてしまうのですが、今年のメンバー全員がチェッカーを目指しているのが伝わり、自分の出る事を果たせる様に、次に繋げる走りに徹するように努力しました。自分の走る時間は車を労りながら100%プッシュして走ったのですが、ドライバーとしてあと何レース出るのか?を考えながらのドライブで、楽しみと苦しさを感じながらの24時間でした。こんな自分を応援・支援してくださる皆さま、本当にありがとうございます。感謝です。またスタッフのみなんなにも感謝しています。

応援ありがとうございました。」


伊藤 慎之典

1回目コースインする頃には雨が降り始め、最初はスリックで耐えていましたが雨量が多くなりレインにチェンジ、これが結果的にいい方に動きトップとほとんど変わらないラップタイムで周回を重ねることができました。

チームとしてはクルマをいたわった走りでノートラブルでの完走を目指していたのですが序盤に少しトラブルが出てしまいました。

それ以降は淡々と走り続けましたがトップ3台はスタートからフルプッシュで逃げてしまい、最終的にあまり壊れずそのまま4位でチェッカーを受けました。今回は残念ながら表彰台に立てませんでしたが、次戦のオートポリスでは表彰台に立てるように準備していきたいと思います。引き続き18号車の応援をよろしくお願いします。」



三上 和美

「昨年に引き続き、浅野レーシングから24時間レースに参戦できたこと、心よりお礼申し上げます。そして水曜日から、決勝日では24時間以上、一生懸命サポートしてくださったチームスタッフ、メカニックさんに本当に感謝の気持ちしかありません。皆さんの懸命なサポートによって完走することができました。結果は4位と表彰台に届かずに悔しいですが、私自身ミスもあり、平均したラップタイムで走行できなかったことに反省点も多数あり悔いが残ります。

開幕戦から24時間に向け、事前練習では、チームの皆さんに多大なご協力をいただきました。本当にありがとうございます。1年前の自分より何倍も成長した自分になることを目標に走り込みを行い、今回はその成果を感じることが出来ました。皆様のご協力なしではこの成長はあり得なかったと思います。まだまだ練習が必要ですので、引き続き走り込みを行なっていきます。

スポンサーの皆様、チームの皆様、応援に来てくれた皆様、本当にありがとうございます。次回オートポリスは諸事情により参加できませんが、9月のもてぎでは表彰台に上がれるよう頑張りますので今後とも何卒よろしくお願いいたします。」




上村 優太

「浅野レーシングと初めて一緒に戦うレースが今大会の富士24時間レースとなりました。

チームの皆様に迎え入れて頂きとても嬉しく思います。同時に素晴らしいサポートに心より感謝御礼申し上げます。

今大会の24時間レースではウェット&ドライと様々な天候の中でのレースとなりました。

ドライバーはとくに接触・ミスなく繋いでいく必要がありました。

ライバルが離脱する中、ドライバー全員が安定したドライビングを行う事ができました。

メカニックさんの素早いピットワークにも感謝です。

チームに携わる全員でこの24時間レースを完走できました。

我々が参戦しているスーパー耐久は、『耐久』レースですが、次戦からはスプリントの要素も多くあります。

浅野レーシングのチームワークを武器に次戦は『スピード・速さ』にもこだわっていきたいと思います。

次戦も応援宜しくお願い致します。」


芝 叔和

「今回、2年ぶりのスーパー耐久参戦となりました。

その2年前の富士24時間では、夜のスティントで苦い思い出があり、当初、夜を走ることに少し不安がありましたが、浅野レーシングサービス特有のアットホームな雰囲気と、何より自身が走りたいという気持ちが強く、走り始めるとその不安はすぐになくなりました。

2年ぶりのマシンは、戦闘力は十分にあるが、気温のせいか昼と夜で違う顔を見せる感じで、

予選のE、Fドライバーの走行でも若干のセット変更を試しました。

決勝は、チーム方針で、とにかくマシンを労わることに注力し、大きなトラブルもなくタイムも安定した走行ができましたが、結果としては、あと一歩、表彰台には届きませんでした。

ただ、マシンの安定度、高いチームワークで獲得した4位は、非常に大きな結果だと思っております。

毎回多大なサポートをして頂いているスポンサー様はじめ、応援してくれている友人、家族に心から感謝します。私自身は、今シーズンはこの富士のみですが、今後も浅野レーシングサービスをよろしくお願いいたします。本当に有難う御座いました。」


近藤 尚史

「このたび、浅野真吾監督と浅野武夫さんのご好意によりまして、浅野レーシングでS耐24時間レースに参戦させていただくことになり、誠に感謝申し上げます。

富士のコース、マシンも初めて走らせるという状況でしたので、徐々に慣れを深めていくこととし、アットホームな雰囲気の中で、ほどよい緊張感を持ちながら走行することができました。大きなミスなく走行することはできましたが、決勝中にベストタイムが出るなど、まだまだ練習を重ねる必要があると感じました。ドライバーとして今回参加させていただきましたが、このS耐24時間レースの魅力や達成感などをさらに広く伝えていきたいと存じます。

このような大変素晴らしいレースへの参戦にあたり、ご協力をいただいた関係者の皆様、並びに浅野レーシング、スポンサーの皆様に、心より感謝申し上げます。」


チーム体制




お知らせ

4月22日、フジテレビLive News α内スポーツコーナーにて、SUGOテスト〜スーパー耐久2024第1戦

の密着取材の模様が放送されました。

この内容は下記youtubeにて公開されておりますので、ぜひご覧ください。

【スーパー耐久】71歳の現役レーシングドライバー・浅野武夫 50年目のシーズン

「車作りは楽しい、結果をサーキットで」https://www.youtube.com/watch?v=vQkK7g1OMxU

 

また、 ・スーパー耐久2024第1戦のレースレポート https://andrace.jp/supertaikyu_rd1/5/

・5月8日に行われました、富士合同テストレポートhttps://andrace.jp/column-3/ ・第2戦(本記事)のレポート https://andrace.jp/supertaikyu_rd2-1/

が、Cドライバー三上和美の執筆によって、モータースポーツ情報サイト&Raceに掲載されております。

こちらもぜひご覧ください!



Wedssport GR86 スポンサー企業(敬称略)

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浅野レーシングサービスは、浅野自動車商会(茨城県・桜川市)を母体とするレーシングチームです。
これまで主に国内ツーリングカーレースを中心に活動を行っており、完全なプライベーターながら様々なレースシリーズで年間チャンピオンを獲得したほか、数多くのレースで優勝・表彰台を勝ち取って参りました。

 

その一方で、メカニック等は所属ドライバーはもちろんのこと親族も務める、家族的な側面もあります。
代表の浅野武夫はレーシングドライバーとして活躍し続けているばかりか、マシン製作・メンテナンスも担当。そのスタイルを1975年より現在に至るまで、40年以上貫いています。

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